肉の焼き方一つで、すき焼きがワンランクアップする!

みんな大好き、すき焼き!

だんだん寒くなってきたら、いよいよすき焼きの季節ですね~!
もういっちゃいますかね~♪やっちゃいましょうかね~ムフフ♡

ということでレシピを見ると、だいたい書いてあるのがコレ。
「割り下を入れる前に先に肉を焼く」
しかも、ちょっとだけ。

いつも気になってるんだけど、
なんか意味あるのコレ???

普通に考えればオカシナ話ですよね。
なんですき焼きする前に、焼き肉すんのよ?ってね。

でもコレ、ちゃんと意味あるんですヨ!

割り下を入れる前に、肉を焼く意味とは!?

肉の焼けた香ばしさを割り下に移す

なぜ、割り下を入れる前に、わざわざ肉を焼くのか。しかも全部ではなく、ちょっとだけ。それは割り下を入れる前にしか出来ないことがあるからなんです。それは、「肉に焼き色をつけること」です。

正確に言うと、肉に焼き色を付けて、その香ばしさを割り下に移すことですね。この肉の焼けた香りは、すき焼きの香りを複雑にし、コクをもたらします。

しかも、この焼き色は割り下を入れてしまったら、絶対につきません。

なぜなら?

割り下は水分ですから、水分が入ってしまうと鍋の温度は100℃までしか上がらなくなります。水はどんなに加熱しても、100℃までしか温度が上がりませんよね?

ところが、焼き色が付く温度というのは、150℃以上が必要なのです。

もし割り下を入れてしまったら、煮汁が全部蒸発して無くならない限り、焼き色をつけることは出来ないわけです。

なので、割り下を入れる前に肉を焼くんですね。

肉を全部焼いてしまわない理由

焼いたほうが香ばしさが出て美味しいのなら、ではなぜ肉は全部焼いてしまわないのでしょうか?

それは、150℃で焼けば、肉の柔らかさが失われてしまうからです。焼き色をつけるという作業は、いわば肉の柔らかさと引き換えに香ばしさを得ることなんですね。

でも、すき焼きの美味しさは、肉の柔らかさと美味しい割り下にあります。

肉を焼けば、割り下は美味しくなるが、肉が硬くなる。
肉を焼かなければ、肉は柔らかいままだが、割り下は美味しくならない。

こういうジレンマがあるわけです。
じゃあ、どうしよう??

だから、肉を全部じゃなくてちょっとだけ焼くんですね!

焼いた肉を最大限使い切る方法

このちょっとだけ焼く肉は、いわば捨て肉です。割り下を美味しくするための、出汁にする肉なわけです。

出汁にしちゃうんなら最大限使い切ってやらないともったいないですよね!?

なので、この肉を美味しく食べるなんてことは考えずに、旨味を全て絞りだすように使うのが正解ですね。

すき焼きの肉を焼く

出汁にしてしまう肉に、良い肉を使う必要はありません。焼き色はしっかり付けて。色付けたいなら、素材を動かさない!触らない!が基本です。

なので、まず鍋に油をひいたら、肉の裏表にしっかり焼き色をつけてあげる。固くなろうが気にしなくて大丈夫です。

焼き色がしっかりついたら、割り下を入れて、鍋底にこびりついた肉汁を剥がして割り下に溶かしこむ。そして肉をよく煮込む。こうすることで肉の表面に付いた焼き色が、ぜんぶ割り下に溶け込みます。さらに肉の旨味もどんどん出て、割り下の方に移っていきます。

そして肉の旨味が全部出切ったら取り出して、捨ててしまってOKです。

え?もったいない??
それなら食べてもいいですが、美味しくないですよ。

もしその肉が美味しかったら、煮込み時間が足りていません。旨味が肉に残っている状態では、ダシの取り方として不十分ですね。それこそ本末転倒。ダシにした肉がもったいないです。

心を鬼にして、ガッチリ焼いて煮込んでくださいね^ ^

全てに通ずるフレンチの技術

こういう記事を書くとたまに「へえ~!和食もできるんですね!」なんて言われます。

いえ、全く出来ませんww
和食については完全に我流ですし、きちんと勉強したこともありません。

でもなぜ、すき焼きの作り方がわかるのか?
実は、いま解説した中には、たくさんフレンチの技法が入っているんです。

たとえば、「割り下を入れて、鍋底にこびりついた肉汁を剥がして割り下に溶かしこむ」というこれは、デグラッセというフレンチの技法です。他にも「肉に焼き色を付けて煮こむ」という方法も、フレンチでは毎度のように出てくるお決まりのやり方なんです。

なのでフレンチを学ぶと、他の料理までおいしく作れるようになります。それぞれの料理は、流儀こそ違えど、根底にある「料理を美味しくする」という考え方は同じなんです。洋食の中でトップレベルのフレンチの技法は、ジャンルを超えて色々な料理を美味しくするのに役立つんですね~♪

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日吉 瑞己(自由が丘フレンチレッスン担当)

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09 番外編(和食への応用)
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