アタシが密かに好きなもの。
それは、酸っぱいもの!
なんでもそう。
酸っぱいものほど美味しいじゃな~い!?
この口の中の、ジュワッとする感じがたまらんのよねえ~♪
あああ~!
ジュワッとしたいぃ~!
ジュワッとおおおぅぅぅ~…uryyy
…って、
ホントにすっぱいものが好きなんですねえ~^^;
自分で食べるだけならいくらでも酸っぱくてもいいと思いますが、人に食べさせる事を考えると、注意したほうがいいかもしれませんね。
そんな時に覚えておくといいことを、今日はご紹介します。それは、味のバランスを取る「味の法則」です。
なにごとも程度が肝心!
「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉があります。やり過ぎは、やらな過ぎと同じくらいよくないという意。加減というのはとても重要です。
それだけ好きな酸味でも、入れすぎはいけないわけですね。料理を作っている本人が「入れすぎ」の自覚がないことが最大の問題かもしれませんが…w
でもじゃあ、その「入れすぎ」ってどのくらいでしょう??そもそも、どのくらい入れてしまったら、「強すぎ」になっちゃんでしょうね??
これってとても曖昧じゃないですか??
今日はその強すぎない味を作るための、一つの基準をご紹介したいと思います。
「立つ」という感覚
今回は珍しく感覚的な表現になってしまうのですが、味の強さに関して、
私の中の基準では、ここからがNGな領域という状態がハッキリあります。
これを私はよく、「立つ」と表現しています。
酸味が「立つ」。
辛味が「立つ」。
苦味が「立つ」。
甘みに関しては、「甘ったるい」ですかね^^;
どんな感じかというと、料理の中でこの味が前面に出てきてしまっている状態です。
他の味や風味を押しのけ、口に入れた瞬間から主張しまくりな状態です。
しかも鋭い刺激を感じ、文字通り「刺さる」感じがあるくらい尖っています。
酸味だったらツーンと来るような、
辛味だったらピリピリするような。
甘味についてはちょっと特徴的で、辛味のような刺激を感じ、「飽き」が来る感じです。
食べ進めるごとに飽きが来て、つらい感じです。
これらはすべて、他の味や香りとバランスを取り合わずに、最初から最後まで、この味ばかりが主張してしまっている状態ですね。
これが「強すぎ」。入れすぎな状態と言えます。この状態では、肝心の料理の旨味や、素材の香りを感じにくくなってしまい、せっかくの料理の良さを殺してしまっているのです。
そんなこと言っても、そうなっちゃうんだから、仕方ないじゃないっ!?
たしかに、料理を作る上で、どうしてもこうなってしまうケースが有りますね~♪
カレーは辛口が好きだから、どうしてもピリピリさせちゃったり。ピクルスを作っていたら、どうしても酸味が尖ってしまったり。甘みの強いワインでソースを作っていくと、どうしても甘ったるくなってしまったり。
そんな時はどうすればよいのでしょうか??
実はそんな時には、それらの味の尖った感じを上手く丸め、全体に馴染ませる事ができるテクニックがあります。
そのために一度、味にはどんな種類があったか、整理してみましょう。
色々あるよ!味の種類
一言で味と言っても、いろいろ種類があります。何種類あると思いますか~?人間が感じることが出来る味には色んなものがありますが、料理で出てくる味は、主に7種類です。
甘味、酸味、辛味、苦味、渋味、塩味、旨味です。
(サラットイエタラアナタハスゴイヨ!)
その中でも特に「甘、辛、酸、苦、渋」の5種類の味を、私は「味の特徴」と呼んで区別しています。旨味と塩味の2種類は、上の5種類とは役割が全く違うため、料理をする上では分けて考えることにしています。
その理由を知りたい方は、こちらを読んでみてください。
↓
味の特徴の5味は、料理の中になかったとしても、料理としては成立します。
それに対して、旨味と塩味の2種類は料理には必須の無くてはならないもので、どちらか一方でも料理に欠けてしまったら、料理としては成立しないという特徴があり、根本的に違う性質なため、分けて考える必要があります。
ここをごっちゃにしてしまうと、料理がとても分かりづらくなります。旨味と塩味は、味だけれどもちょっと特殊なものと覚えておいて下さい。
この辺のことも実はかなり深いので、いずれ記事にすることにしましょう。
話を戻すと、
この味の特徴の5味の中で、一つだけ変わった特徴を持ったヤツがいるんです。
それは「甘味」です。
味の異端児、「甘味」
甘味は、他の4種の味と打ち消しあうという性質があります。打ち消し合うといっても、完全に消えてしまうわけではなく、ボカし合うという意味合いです。
たとえば、苦いコーヒーに甘い砂糖を入れると、苦味がおさまりますよね?渋い紅茶に砂糖を入れても同様です。
それと同じように、酸っぱいものに甘いものを入れると酸味が落ち着き、辛いカレーにハチミツを入れると辛味が落ち着いて食べやすくなります。
ただし、これはボケるだけですので、元の味が消えてしまうわけではありません。
甘酸っぱいという状態もありますし、甘辛い状態もあります。ビターチョコのように甘苦いもあるし、渋柿のように甘いと渋いが共存することもあります。
お互いをボカし合うことで、お互いの強さを弱め合うという現象が起こるのです。
「尖った味を丸めるテクニック」
尖った味を丸めるテクニックは、この甘味の特徴を利用します。
ピリピリするほど辛いカレーには、ハチミツやリンゴのような甘いものを入れて、刺さるような刺激を丸めてあげるんです。
酸っぱくツーンとするほど尖った酸味のあるピクルスにも、砂糖やハチミツを少量入れてあげることで、立った酸味の角を丸めることが出来ます。これはもちろん、野菜の甘味でも可能です。
逆に、甘いワインが煮詰まって甘ったるく仕上がってしまったソースには、仕上げにビネガーやレモン汁を数滴垂らしてあげるだけで、味が引き締まるんですね~!
そうしてバランスを取ってあげた味には一体感が生まれ、ワンランク上の上品な味わいに仕上がるのと同時に、場合によっては、旨味や香りがより感じられるようになるのが分かると思います。
これまで強すぎた味に邪魔されて感じにくくなっていた旨味や香りが、味のバランスが整うことで本来のポテンシャルを発揮できるようになるということです。
味のバランスにお悩みだった方は、甘味を使った調整を、ぜひお試しあれ!
料理の法則とは!?
料理には、ちゃんと法則があります。プロに何を作らせても美味しく作るのは、ちゃんとその法則を知っているから。
たとえばレシピに、
「玉ねぎが透きとおるまで炒める」って書いてあったとしたら、どこまで炒めますか??「肉に色がつくまで焼く」って書いてあったとしたら、どこまで焼きますか??
それって同じレシピでも、人によって違ったりしてしまっていませんか??
それこそが、料理の腕の差なんです。
プロはどこまでやるのが正解か、ちゃんと知っているんです。
レシピに書いていないこと。むしろレシピを読むのに必要な、大前提の基礎知識(=料理の法則)こそが、料理の仕上がりに大きく影響します。
しかもそれらの法則は、知ってしまえば誰にでも使えてしまうんです。もう、レシピに振り回されることなんか、無くなります。 レシピと違って忘れにくく、一度身につけてしまえば、一生モノの財産になります。
この記事は、そんな料理の法則の必要性が伝わるように書いています。一人でも多くの方がレシピから離れ、本当の料理上手になれるようにという思いで書いています。いろいろな記事がありますんで、興味のあるものから読んでみて下さい。これだけでもかなりの気づきがあるはず。
よりキチンとした形で、もっと料理の法則を学んでみたい方は、料理教室のレッスンにも来てみて下さい。これがブレイクスルーになるかもしれません!
レッスンの詳細は、下のボタンをクリックして進むとご覧いただけます。