意外にみんな抜けてる◯◯という作業
はぁ〜…やれやれだぜ…。
きょ、今日こそは、料理を美味しく作るのぜ…。
レシピレシピィィ…
パラパラパラァァァ…
……ん?
は!こ、これだッ!
バアァァーーン!!
タタタンッ!!
シャカシャカシャカッ!!
ズキューーゥゥン!!
よぉお〜し!よしよしよしよしよし
できた!さあ食べよう〜♪
…って、コラコラw
ちゃんと味見しました??
えっ!?(゜o゜)ギクッ
し、してないけど…なにか??
ハイハイ、それが料理が一向に上手にならない原因の一つなんですよ〜^^
料理が上手くなる人、ならない人の違いとは?
料理上手な人ほど、味見の回数が多い
これは厨房で働いていた時代に気付いたことなのですが、料理上手な人ほど味見の回数が多く、料理がまだまだの人ほど味見の回数が少ない傾向があるのです。
一緒に働いていたある先輩料理人は、過去に会った料理人の中でも抜群に料理上手な人でしたが、同時に本当によく味見をする人でした。仕込み中も、営業中も、いつもいつも味見を頻繁にしていたのをよく憶えています。それは料理の出来上がりの味はもちろん、料理の途中でも何度も味を見るし、出汁ガラのような棄ててしまうような物でも味を見る。下手すると調理前の生の食材ですら、カジッて味を見ていました。
よっぽど食いしん坊なのだろうかと最初は思ったものですが、どうやらそうではないということが次第に分かりました。彼は食い意地を張るようなタイプではなく、むしろ少食で、美味しい物でなければ食べないくらいの人でした。
ではなぜ彼は、それほど貪欲に味見をしていたのでしょうか?それは、料理の各工程が、自分のイメージ通りに調理できているかを確認していたのです。
もし出来上がった料理が美味しくなかった場合、またはそこまで失敗ではなくとも、自分のイメージ通りの仕上がりではなかった場合、各工程を細かく味見をしておけばどこに間違いがあったのか、おおよそ見当がつくからです。つまり、次回作る時にはココを変えて作ろうなど、常に意識して料理していたのです。
日々の味見の習慣があるかどうかが、大きな差になる
これは非常に大切な習慣だと思います。日々これをやるかやらないかで、将来の料理の腕に格段の差が開いてくるでしょう。逆に料理が一向に上手くならない人は、この正反対の事をやっている可能性があるのです。
調理の途中で、ほぼ味見をせずに作り終わってしまう、いわばレシピ任せ状態。下手すると最初から最後まで一度も味を見ず、塩の量ですらレシピに言われるがままに作り、彼氏や奥さんに食べさせて「どお?(ドキドキ)」と聞く。これってなにか違っていませんか〜ねぇ!?
ぜひ自分自身で、しつこいくらい味を見るクセを付けましょう!
(被害者も減らせますよww)
でも何度も味を見ると、味が分からなくなるんですが…
なるほど、ここに疑問を持つ方も多いかと思います。たしかに、食べ物を味わう時は一口目が一番しっかりと味を感じることができ、回数を重ねるごとに段々分かりにくくなってしまいます。
しかし、ここで言う「しつこいくらいの味見」とは、同じ味を何度も見ることではありません。各工程ごとの味を見ていくのです。
例えば煮込み料理なら、香味野菜を炒めたら味を見る→肉を焼いた焦げをワインで溶かし込んだらその味を見る→水分を加えて煮込み始めたら味を見る→肉が煮えたら味を見る→煮汁を煮詰めていく途中に水分が減るにつれて3回くらい味を見る、などです。
料理のイメージ力が向上
これだけ細かく工程の味を見ていくと、各工程が美味しく出来ているかどうかのチェックになると同時に、仕上がりの味がどんな味の組み合わせでできているかの確認にもなります。これを繰り返すことで、どんな材料の組み合わせがどんな味になるのかをイメージする訓練にもなるのです。
すると、この材料の組み合わせだと美味しくならなそうだぞとか、自分ならこれも加えちゃうかもの様に、レシピを事前に見抜けたり、アレンジできたりするような力が身についていくのです。この力がついていくと、本当に料理が楽に(楽しく)なっていきます。
いつでもなんでも味見する。ぜひお試しあれ!
料理の法則を学ぼう
料理は、闇雲にただ数をこなしても、なかなか上手くなりません。料理が美味しくできなかったら、なぜ上手くいかなかったのだろう?逆に美味しく出来た時も、なぜ上手くいったのだろう?と原因を特定することがとても大切です。
そして、その「なぜ」をしっかりと考えるために欠かせないのが、料理の理論的な知識です。調理方法ごとになぜそうするのか、なぜこういう材料配分になるのか、なぜそういう手順になるのかなど、料理の工程やレシピには必ずそうする理由があるのです。それを私は「料理の法則」と呼んでいます。この料理の法則が分かると、多くの料理の謎が解け、自分で料理を考えていくことが出来るようになっていくのです。
この辺のことは、私の料理教室の1Dayレッスンでかなり詳しくお教えしています。様々なレシピに挑戦してもなかなか料理が上手くならない、いつも味が安定しない、美味しいレシピを探すのはもう疲れたなどの壁にぶち当たっている方にとっては、これがブレイクスルーになる可能性があります。
ぜひ一度いらしてみて下さい。料理の概念が根本から変わる1日となると思います。レッスンの詳細は、下のリンクから見ることが出来ます。
日吉 瑞己(自由が丘フレンチレッスン担当)